おまきざるの自由研究

好奇心の赴くままに

コロンビアには散弾銃を携える人もハンモックで眠る人も普通にいた

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はじめに



ハンモックと聞いたらどんなイメージを抱くだろう?

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                     Photo by (c)Tomo.Yun
                          http://www.yunphoto.net/jp/photobase/yp14339.html

 

南の島のリゾートに欠かせないリラックスアイテム,だろうか.

 

 

ハンモックは,船上での寝具として世界に広まったらしい.

 

コロンブスはハンモックとバハマス(筆者注:バハマ諸島のこと)で出会いました。彼は上陸した5日後の1492年10月17日、「人間が木の間のネットで寝 てい る」事に驚き記録に残しています。彼はハンモックをヨーロッパへと持ちかえりました。そこでは、ハンモックはとりわけ船の上でその存在価値を発揮し、とて も高く評価されました。これまでは硬いそしてぬれた床の上で、害虫のいる不衛生な床の上で寝むらなければいけなかったのと比べて、今や水夫達はハンモック に横になりリラックスできるのです。そして船の揺れに合わせてハンモックの中で眠りについたのです。

 

その起源は中南米のインディオにあるとのことだ.

ボコタのゴールド博物館(筆者注:南米コロンビアの首都ボゴタの黄金博物館 Museo del Oro)に展示されているこの純金製ハンモックが示すようにハンモックの起源は中南米のインディオにあります。先住民は自分達が作った文化で あるハンモックを早くから自覚していました。それは彼らがハンモックを「神の秤」と名づけていたことからも明らかです。最初のハンモックはハマックの樹皮から作られました、「ハマカ」(筆者注:ハンモックのスペイン語"hamaca"のhは発音しないので「アマカ」と言う)の名前はこの木の名前に由来している事は明らかです。

 ハンモックの歴史より


ボゴタの黄金博物館 Museo del Oroは,行ってみたら閉館時間を過ぎていたので入れずじまい(涙).もう行けないし.無念.

 

そう,筆者は麻薬とゲリラで有名な南米某国,コロンビアに行ったことがある.かれこれ20年ほど前のこと,初めての海外渡航だった.そこで出会ったのがハンモックだった.

 

コロンビア首都には普通に散弾銃を携える人がいた

今も直行便はないようだ.成田を出発し,アメリカではダラスとマイアミで乗り換え,やっとのことでコロンビアの首都ボゴタのエルドラド国際空港に到着した.

 

ボゴタは標高2,640m.富士山の6合目と7合目の間くらいのところに670万人都市が広がっている.年平均気温は11.7℃.基本的に涼しいというか,むしろ寒い.

ボゴタの気温 - 旅行のとも、ZenTech



夕方,ボゴタ市内のホテルに着くと,警備員は防弾チョッキに散弾銃が標準装備だった.そんな警備員がそのへんの店に普通にいた.マンションの警備員も武装してた.事務所によっては要所を防弾ガラスで固めていた.

現地の方に治安を聞いたが,愚問だった.彼は閉じたシャッターを指さして「この間,あそこで1人撃たれてねえ」って,まるで歌舞伎町でゲ○吐いてるやついたよ,みたいな言い方で淡々と教えてくれた.ごく普通の民間人なのだが,マイカーならぬマイ散弾銃を所持していた.

 

「この国,なんなの?普通じゃないよ」

しかし,彼の国ではそれが普通だった.

 

とはいえ,ボゴタ市内のホテルの部屋は普通だった.ベッドがあり,シャワーもある.毎日のベッドメイクも掃除も行き届いている.お湯があまり出なかった以外は何ら問題のない宿だった.もちろんハンモックは無かった.寒いから.

 

 

そして,普通にハンモックで眠る人たちがいた

でも,高い所から低いところへ,つまり寒いボゴタの街から暑い暑い田舎の森(熱帯林)へ移動すれば,何が普通なのかもまた変わる.

 

ボゴタからあれやこれやと移動し,土がむきだしで未舗装のままの滑走路に着陸.コロンビアのど田舎の村に降り立った(村名は秘密).緯度が0°に近いほぼ赤道直下,朝6時に夜が明け,夕方6時に陽が落ちた.

その村で筆者が素泊まりした宿にはベッドがあった.ただし蚊帳付きだ.マラリアを媒介するハマダラカがいるからだ.でも,ベッドなんか無い宿もあった.

その宿の部屋,というか個人用の区画(というのは,いちおう隣とは壁でわけられているが,外からはネットで囲われているだけで丸見えだったから)に設置されてたのはハンモックのみだった.

「ぜったいに休憩用じゃない」.上の画像のような,優雅なリゾート地にありがちなハンモックとは趣がまったくちがっていた.何が違うかというと,蚊帳で覆われていたのだ.開放感のかけらもなかった.

蚊帳はもちろん虫除けのためだ.しかし,ただの虫じゃない.蚊帳が防御すべき相手は,上述した通りマラリアを媒介するハマダラカなのだ.

また,ここには毒をもったサソリもいる(というか,いた).アリにも刺された.「バシッ」と音とたてたかのような感覚すらあったほどで,とっても熱く,そして痛かった.

 

そう,熱帯林は決して現代人にやさしい場所じゃない.不快で危険な生物もいるのだ.

しかし,病気を媒介する蚊からも,さらに地上を徘徊する動物からも,ハンモックを使えば身を守ることができる.そう,ハンモックとは安全を確保しつつ夜眠るためのツールだったのだ.

筆者は熱帯林の中で数ヶ月生活した.一緒に過ごしたコロンビア人たちは毎晩蚊帳付きのハンモックで眠っていた

 

この経験から, ハンモック=寝具 は当たり前のこととして筆者に定着した.

 

 

筆者が寝泊まりしていた小屋は高床になっており,中には蚊帳付きのベッドがあった. ベッドといってもマットレスなしのただの板が貼ってあるだけなのだが,まだそれなりに若く,腰痛もなかったのでテントマットと寝袋で十分眠れた.

だから,ハンモックには休憩時に揺られる程度しか触れなかった.

今にして思えばもったいないことをしたものだ,とつくづく思う.一晩だけでもハンモックで眠っておけばよかった.でも筆者が行った先はゲリラの実効支配下だったので,当時は生きて日本に帰ることが唯一の目標でしかなかった.ハンモックで眠ろうなんていう心の余裕はこれっぽっちもなかった.

 

まとめ

コロンビアには,散弾銃を携える人たちが普通にいた.ハンモックで眠る人たちも普通にいた.それが初めての海外渡航で知った事実だった.




いや,ほかにもいろいろあったんですが,また機会があれば何か書くかもしれません.

 

 

 

 

 

 

ではまた!

 

ハンモック欲しい.